![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53e98bdf1229a.jpg)
スウェーデンのカラスコダンスカンパニーの公演「バルトロメオ」(エーシーオー沖縄主催)が1、2の両日、県立那覇国際高校で開かれた。2014国際児童・青少年演劇フェスタおきなわの一環。
13年のアシテジ(国際児童青少年演劇協会)賞を受賞した作品で、日本で初めて上演された。社会からのストレスに立ち向かう女性の姿を力強くしなやかなモダンダンスで表現した。1日の舞台を見た。
「バルトロメオ」は闘牛士の意味。中東風やハウスなどさまざまな音楽を用いた。序盤はズボンのポケットに手を入れ、ロカビリー歌手のように足を開いて挑発的に踊る。カンフーで戦うような動きも盛り込んだ。さまざまなスタイルが混じり合ったダンスは時に原始的で、時にバレエのような美しさがある。体中の関節と筋肉を使う身体能力の高さにも驚かされる。
後半は舞台の対角線上に4人で並んだ。ボディーパーカッションをしながら、小麦粉で服を汚していく。時折うめき声を上げ、社会からのストレスに苦しんでいるようにも見える。一方、どこかユーモラスで客席の子どもたちからは笑い声も聞こえた。
最後は制約から解き放たれたかのように自由奔放に踊る。舞台上で舞い上がる小麦粉が雪のようにも見えて美しい。言語の壁にとらわれないダンスの可能性を感じさせる舞台だった。
7月27~29日に東京都と沖縄市でも上演された。(伊佐尚記)