地域風土調査で沖縄の幸福度1位 2位鹿児島に大差


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地域しあわせ風土調査

 地域課題解決に向けた方策を調査し情報を提供する企業「イシュープラスデザイン」(東京都)は13日までに、地域の幸福度を測定する独自調査「地域しあわせ風土調査」を発表した。個人感情とそれを取り巻く環境の整備具合から、地域の幸福度を「風」と「土」の二つの視点で測定する調査で、沖縄は、2位の鹿児島に約100ポイントの大差をつけ1位に輝いた。

 調査は、地域住民の幸福度向上のための政策や地域ビジョンづくりに役立てることが目的。イシュープラスデザインと博報堂、前野隆司慶応義塾大学教授(システムデザイン)の3者が共同研究した。国連が実施する「世界幸福度リポート」では、富裕度や健康度など客観的材料から判断するが、「地域しあわせ風土調査」は個人的感情を評価基準としており、住民の幸福度を最大限調査に反映させる独自性を備えているという。
 沖縄の充実度上位の項目には、地域行事や公園・運動施設の充実、知名度の高さなどを挙げた。一方、下位項目は自然環境保護の取り組み、地価と物価の上昇が著しいことを指摘した。調査を実施したイシュープラスデザインの担当者は「非常にバランスの取れた高い評価」と称賛した。
 評価項目「風」は、そこで暮らす住民が「やってみよう(自己実現と成長)」「ありがとう(感謝)」「なんとかなる(前向きと楽観)」「あなたらしく(独立とマイペース)」「ほっとする(安全と安心)」の五つの感情がどの程度あるのかを測定する。この指標で沖縄は1位で、次いで東京、熊本がランクインした。
 「土」は、五つの感情を後押しする価値観や土壌がどの程度根付いているのかを調べる。この指標でも沖縄が1位。2位に宮崎、3位に鹿児島が入り、上位3県を九州・沖縄地域が独占した。
 調査期間は2014年の2月28日から3月10日で、20~64歳の男女にインターネットで調査した。各都道府県から約300人のサンプルを収集、計1万5千人のデータを集約した。