【甲子園取材班】第96回全国高校野球選手権大会で作新学院(栃木)との初戦を翌日に控えた沖縄尚学は16日、兵庫県西宮市の鳴尾浜臨海公園野球場で調整に臨んだ。気温約30度、湿度70%前後という蒸し暑さの中、午前9時ごろから約2時間、汗を流した。
走者を一、三塁に置いての送球やノックで守備練習を行った後、赤嶺謙主将の「全員で徹底していこうぜ」の掛け声を合図に打撃練習に取り組んだ。作新学院は左の軟投派から右の本格派への継投がパターン。沖尚の主軸を担う安里健は相手左腕・藤沼の球質を「カットしながら内側に入ってくる」と分析し「そのボールに対して正面に入って迎え撃つ」とイメージを高める。約1カ月ぶりの実戦に比嘉公也監督は「初回の表裏が大事。どんな展開でも慌てないようにしたい」と意気込みを語った。
<見どころ>鍵握る序盤の攻防
互いに久々の実戦とあり、まずは立ち上がりがヤマ場か。沖縄尚学は先に試合感覚をつかみ、球場の雰囲気も味方に付けて自分たちのペースで試合を進めたいところだ。
作新学院は左の藤沼と右の朝山の継投で相手打線をかわす。沖縄大会ではなかなか先取点を奪えなかった沖尚打線。赤嶺謙や久保、西平ら上位が勝負強さを発揮できるかが序盤の鍵になる。沖尚のエース山城は沖縄大会で30回を投げ、与えた四死球は三つと抜群の制球力を誇る。作新学院は機動力を生かした攻撃を得意とし、小針監督による大胆な打順の組み替えもくせものだ。沖尚野手陣は持ち前の堅守で山城を支えたい。