高江・県道路側帯 「米軍専用」に近く変更 反対住民ら排除へ


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 日米両政府が、東村高江でヘリパッド工事反対の座り込みをする住民らを排除するため、工事車両の出入り口となる県道70号沿いの路側帯を「日米共同使用」から「米軍専用」に近く変更することが分かった。路側帯はヘリパッド建設に反対する住民らがテントや車両などで封鎖しているが、防衛省は住民らの立ち入りを制限し、年内に工事に着手したい考え。

住民らがテントや車両の撤去を拒んだ場合、裁判所に仮処分を申し立て強制的に排除する方針。
 防衛省は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設作業と同時にヘリパッド建設に着手することも想定していたが、住民らが新たな建設予定地区N1への入り口となる県道70号側のゲートと、もう一方の進入路となる国有林部分にテントを張り、監視を続けていることでヘリパッド建設工事に着手できないと判断。出入り口付近での住民らの立ち入りを制限できないか検討してきた。
 北部訓練場のフェンスに隣接する県道70号と両側の路側帯は米軍提供施設内だが、訓練に支障がないとして1990年に「米軍専用」から「日米の共同使用区域」に変更された。市民の通行は制限されず、住民らが車両やテントで工事車両の出入りを阻止しており、「共同使用」から「米軍専用」に戻し、立ち入りを制限する。
 その後、住民らが撤去に応じなかった場合は「不法占有」として裁判所に撤去を求めて仮処分を申し立てる方針で、国有林側の阻止行動についても同様の対応を行う。
 従わない場合は強制排除のほか「占有権のない場所の無断使用」として損害賠償を請求することも検討している。
 沖縄防衛局はヘリパッド建設に向けてことし5月、県へ事業行為書を提出。県が7月10日、赤土防止条例に基づく確認通知書を送付し、防衛局は事業を開始できる状態になったが、9月11日現在、着手できていない。

米軍専用区域に変更の想定図
高江のヘリパッド建設が計画されているN1地区 地図