【電子号外】英、分裂回避 スコットランド独立否決


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 【エディンバラ共同=佐々木健】英国からのスコットランド独立の是非を問う住民投票は18日(日本時間19日)、即日開票された。英主要メディアは選管集計に基づき、反対票が賛成票を上回るのが確実となり独立は否決されたと報じた。英政府は国土の3割、人口の8%を超えるスコットランドをつなぎ留め、300年にわたる「連合王国」の維持に成功。国力低下や経済混乱につながる分裂の危機を辛うじて回避した。

 独立賛成派は「悲願」達成には届かなかったものの、当初予想を上回る追い上げで接戦を繰り広げた。独立派伸長の背景には、スコットランド世論を英政府が無視してきたとの住民の不信感があり、英政府は今後スコットランドだけでなく、連合王国を構成する北アイルランドやウェールズとも分権化の交渉を迫られそうだ。
 キャメロン英首相は投票直前に2回スコットランドを訪問。英国残留を働き掛けるため、野党の労働党とも異例の協力に乗り出し、スコットランドに対する自治権拡大を約束した。