伊良部大橋3400万上積み 県、費用高騰で契約変更


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 県土木建築部は17日に開会した県議会9月定例会に、伊良部大橋(宮古島市)の建設事業で3400万円の経費を追加する契約変更の議案を提出した。

東日本大震災の復興工事や増税前の駆け込み需要などを背景とした人件費や資材価格の上昇を受け、契約額を当初の見積もりから増額する必要に迫られた。そのほかに、議会の議決は不要だが、契約額を上積みする工事が23件あり、検討中の事業も含めると今後さらに追加予算計上が増える見通しだ。
 契約変更の議案は伊良部大橋の橋梁(きょうりょう)上部に設置する鉄筋コンクリート部材の製作と架設工事に関する経費。県は2013年3月に18億4147万円で業者と契約したが、資材や労務単価の高騰から18億7537万円に変更した。
 建設業界では全国的に労務単価や資材単価が上昇しており、国土交通省は14年1月に都道府県に単価の引き上げを考慮するよう異例の通達を出している。
 県は毎年4月と10月に労務単価の見直しを行うが、ことしは国交省の通達などを受けて見直し時期を早め2月に単価を引き上げた。
 伊良部大橋の契約変更は公共工事標準請負契約約款の第25条に基づく措置。条項の中の「予期することができない特別な事情」に当たる「インフレスライド」に該当すると判断した。