江渡防衛相来県し知事と会談 辺野古の補償策を検討


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会談で共に頭を下げる仲井真弘多知事(右側)と江渡聡徳防衛相=22日午後、ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 江渡聡徳防衛相が22日、就任後初めて来県し、那覇市内で仲井真弘多知事と会談した。江渡氏は、米軍普天間飛行場の移設を予定する名護市辺野古の周辺3行政区(久辺3区)の生活基盤整備や基地負担への補償策を検討していることを明らかにした。

知事が求めるオスプレイ訓練の県外移転については「本土における訓練基盤や拠点の整備も進めていきたい」と述べたが、具体的な場所や時期には言及しなかった。
 会談で仲井真知事は普天間に配備されているオスプレイ24機全ての県外配備や、普天間の5年以内の運用停止、普天間や嘉手納基地の騒音軽減など計11項目について求めた。江渡氏は「県民の要望だと考えている。目に見える形で一歩一歩進めたい」と負担軽減に努力する姿勢を強調した。
 久辺3区の生活基盤整備や住民補償をめぐっては、仲井真知事が10日に菅義偉官房長官らに実現を要請した。今回、県としての負担軽減策の要望書に初めて久辺3区の補償を求める項目を盛り込んだ。
 江渡氏はオスプレイの県外訓練を増やす方向で米側と協議していることを明らかにした。会談後、自身の選挙区(青森県)での訓練拠点整備について問われると「私自身は可能であればと思っているが、運用していく米軍との関係もある」と述べるにとどめた。
 江渡氏は23日に宜野湾市で普天間飛行場や来年3月までに返還される米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区を視察し、帰任する。