「先住民の権利侵害」 糸数氏、辺野古反対訴え 国連会議


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 22日、先住民族の権利保護、拡大に関し話し合う初めての「先住民族世界会議」が米ニューヨークの国連本部で始まり、開幕式で先住民族の福祉向上への決意を示した文書が採択された。

その後、「先住民族の権利の履行」をテーマにした分科会で、県選出参院議員の糸数慶子氏が琉装姿で登壇。名護市辺野古の新基地建設について「琉球民族の多くが反対する基地建設の強行は、意思決定に参加する先住民族の権利の明白な侵害だ」などと主張。日本政府に琉球・沖縄の先住民族の意見を尊重するよう訴えた。
 糸数氏は国連先住民族権利宣言18条が規定する「意思決定に参加する権利」を挙げ、「この権利は自己決定権の行使の一形態だ」と前置き。「日本の面積の0・6%にすぎない琉球・沖縄に、在日米軍専用施設の74%が集中している現状は、明らかな差別だ」と指摘した。
 分科会後、国連本部前広場で集会を開き、ニューヨーカーやウチナーンチュら50人余が「沖縄の平和の実現」を訴えた。参加者はプラカードや三線、小太鼓を持ち寄り、琉球民謡を奏でた。鮮やかな琉装姿の参加者もいた。(比嘉良治通信員)