美里工、投打かみ合う 県秋季高校野球第11日


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八重山商工-美里工 2回、同点に追い付き喜びに沸く美里工ベンチ=28日、宜野湾市立野球場(普久原裕南撮影)

 第64回県高校野球秋季大会第11日は28日、宜野湾市立野球場で準々決勝の残り2試合を行い、4強が出そろった。2連覇を狙う美里工は投打がかみ合い、八重山商工に8―1で七回コールドゲーム勝ち、中部商は三回に一挙5点を奪い宜野座を6―3で下した。

美里工は2年連続4度目、中部商は7年ぶり9度目の準決勝進出。準決勝は10月4日、決勝は同5日にいずれも沖縄セルラースタジアム那覇で行う。

◆美里工/「緻密」「豪快」備え連覇へ
 先発9人中7人が安打を放つ切れ目のない打線に、要所を締めるエース。コールド勝ちで4強入りを決めた美里工は投打ががっちりかみ合った。「打ち合いになる」「僅差の勝負になる」。予想の外れた神谷嘉宗監督は「夏休みにいろいろやってきた成果が出てきたかな」と相好を崩した。
 八商工の好投手、具志堅忠憲を攻略するイメージはできていた。前チームで投の二枚看板を担った伊波友和と長嶺飛翔を「仮想具志堅」に、外角の変化球に目を慣らした。「アウトコース中心の球を狙い打ちできた」と2打点の砂川隆之佑。五回に勝ち越すと、七回は疲れの出た具志堅を打ち込んで降板させ、後続の投手陣からも加点。バントが駄目なら強攻策に切り替えるなど対応力も見せた。
 3回戦では8四死球と制球に苦しんだ久田真輝も、この日は無四死球と安定した。変化球を有効に使って打たせて取り、自己採点で「80点以上」と笑顔。捕手の知花樹と相手のヒットエンドランを見抜いて挟殺する場面もあり、チームに流れをもたらした。
 準決勝へ向け「何点取られようが(打線を)つないで最後まで攻める」と知花。シード校が3回戦までに姿を消し、準々決勝4試合中3試合がコールドという波乱の大会。豪快さと緻密さを備えた野球で主役の座を狙う。(大城周子)

<きのうの結果>
▽準々決勝
美里工 8―1 八重山商工
 (七回コールド)
中部商 6―3 宜野座

<10月4日の試合>
▽準決勝
【セルスタ】10時
糸満―首里
美里工―中部商