米海軍、新型揚陸艦を導入 アジア太平洋に優先配備


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 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】米海軍は11日、新型の「アメリカ級」強襲揚陸艦の運用を始める。海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイと最新鋭ステルス戦闘機F35B(垂直離着陸仕様)の運用を想定して導入したもので、計12隻を建造する計画。強襲揚陸艦を用いた海兵隊の運用も、オスプレイとF35Bの組み合わせを前提に構築される。

 海軍は米西部カリフォルニア州でアメリカ級強襲揚陸艦の一番艦の就役式を開く。一番艦は「世界中で展開される」としているが、海軍はリバランス政策の下、アジア太平洋に優先的に配備する方針。
 アメリカ級強襲揚陸艦はオスプレイ12機をはじめ、F35、CH53大型輸送ヘリなど合計30の航空機を搭載する。乗員は約3千人。
 海兵隊は中国や北朝鮮などの対艦ミサイル技術の向上を背景に、航続距離が長いオスプレイやF35を搭載する強襲揚陸艦を導入し、沿岸部から離れた場所から作戦を遂行する態勢づくりを急いでいる。米軍基地へのミサイル攻撃に対する脆弱(ぜいじゃく)性が増していることの裏返しとも言える。