ゲーム開発の技伝授 琉大院生と企業、工業高校生に


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美来工科高校で始まったゲームプログラミングの琉大院生による講座=17日、沖縄市越来の美来工科高校

 【沖縄】琉球大大学院生が先端のゲームプログラミングを高校生に伝授する講座が、沖縄市越来の美来工科高校で始まっている。ユニティーと呼ばれる世界標準のゲーム制作ソフトを操り、オリジナルのゲームづくりに生徒たちが挑戦している。今後基礎的なカリキュラムをつくり、人材育成に向けたプログラムを他の工業高校にも広げていく考えだ。

 講師を務める琉大院生の古波倉正隆さんは、ゲーム開発者の国際NPO法人IGDA(International Game Developers Association)の国内拠点を6月に設立し、代表も務めている。
 講座は、企業、大学、高校で連携を深め、感性や発想力が問われるゲーム市場で、早期の人材育成を図るのが目的だ。
 美来工科の講座は週1回で、古波倉さんは現在、同校ITシステム科の3年生を指導する。講座は企業提供で、ゲーム開発のブリブザー(那覇市、渋川浩史代表)が情報、資金面でスポンサーとなっている。
 今後の運営について渋川代表は「米MIT(マサチューセッツ工科大学)のゲームラボや台湾の大学との連携も視野に双方向通信でゲーム制作をすることも考えている。10代の生徒たちが明確にやることを見つけられる環境を整えたい」と言う。
 同校3年生の玉城竜之介君(17)=読谷村=は、ブリブザーのインターンでゲーム開発の実務を体験した。「プログラミングは難しいところもあるが、やりたいと思ったシステムが成功した時の満足感は何とも言えない」と話す。
 古波倉さんは「私も最初からできる子ではなかった。基礎から学べるカリキュラムをつくり、いまは3年生に教えているが、1、2年生にも対象を広げていきたい」と、県内からの実務家養成を展望する。