県高校新人大会 小禄、剣道女子団体初V


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個人と団体で2冠を達成した小禄の伊波杏々佳=2日、首里高(大城周子撮影)

 県高校新人大会は2日、各地で15競技を行った。剣道は団体戦があり、女子の小禄が初優勝、男子の興南が2年連続24度目の優勝を飾った。バドミントン団体は男子の南風原が2年連続6度目、女子のコザが4年連続5度目の頂点に立った。

卓球のダブルス男子は伊志嶺鷹啓・仲座創組(コザ)、同女子は玉城このみ・泉川文香組(同)が制した。男子の仲座と女子の玉城はシングルスとの2冠だった。レスリングは個人戦を行い、60キロ級は阿嘉健斗(浦添工)、50キロ級は比嘉優太(同)が頂点に立った。柔道男子の個人戦は沖縄尚学勢が優勝を独占し、重量挙げ団体は男女とも沖縄工が制した。フェンシングの男子エペは佐久川政樹(具志川)、女子フルーレは平川梨乃(宜野座)が優勝した。

◆全員1年、鮮烈な勝利 剣道女子団体・小禄
 女子団体は小禄が初めて栄冠を手にした。しかもメンバーは全員1年生という鮮烈な勝利。それでもメンバーの表情には歓喜より悔しさがにじんだ。
 5人制で争う女子団体。予選で第1シードの興南を代表戦の末に破った小禄の優勝は堅いかと思われた。だが、決勝リーグ2試合目。相手の那覇は3人で参加のため、先鋒(せんぽう)、中堅、大将のどれか一つを取れば勝利が決まるという状況で、いずれも落としてしまった。「少しの気の緩みで流れが大きく変わることを学んだと思う」と大浦勲監督。残り2試合の勝者数で那覇を上回ったものの、若いチームならではの弱さが見えた。
 那覇高などで実績のある大浦監督が赴任した昨年、剣道部が復活。充実した気で攻撃し、理にかなった技を出すという意味の「気攻理打(きこうりだ)」をモットーに鍛錬を積む。先鋒の宮城怜奈は「チームの支え合いと自分のメンタル面を鍛えたい」と言い、中堅の仲西あかりは「悔しさをバネに次は活躍できるよう頑張りたい」と誓う。
 次は全国切符が懸かる1月の県冬季大会。今大会、個人戦との2冠を飾り、団体で大将を務めた伊波杏々佳は「小禄が男女とも笑って終われるよう、今日で見つかった課題を克服する」。新鋭の挑戦はまだスタートラインに立ったばかりだ。(大城周子)