読谷(ソフトボール)歓喜の完全V 県高校新人大会


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男子決勝・嘉手納―読谷 延長戦を制し、喜ぶ読谷ナイン=3日、嘉手納町の兼久海浜公園ソフトボール場(諸見里真利撮影)

 県高校新人大会は3日、県内各地で7競技を行った。ソフトボールは男女とも読谷が制し、全国選抜大会の出場権を獲得した。男子は2年ぶり15度目、女子は4年連続10度目の優勝。卓球は学校対抗戦の決勝まで行われ、男女ともにコザが優勝した。

男子は普天間に3―1で勝利して7年ぶり、女子も普天間を3―0で破って2年連続の頂点に立った。ソフトテニスは個人戦を行い、男子は那覇西の安谷岳・新城雄慎組、女子は名護の小牧万里波・宮平莉奈組が優勝し、いずれも団体戦との2冠を達成した。バドミントンは男女ダブルス決勝を行った。男子は新里智司・田場盛吾組(南風原)が制し、女子は金城結以花・上原和子組(糸満)が頂点に立った。4日はバレーボール、ハンドボール、ボクシングなど6競技で決勝まで行う。

◆読谷、粘りで乱戦制す/ソフトボール男子
 男子決勝は七回までに決着が付かず、同点のまま無死二塁から始まるタイブレーク方式の延長戦に突入。八回表、読谷が暴投で勝ち越しに成功し、その裏を守りきった。両校合わせて3本塁打に32安打、25得点、そして6失策。目まぐるしく主導権の動いた乱戦で、読谷が最後に笑った。
 勝利への布石は七回だ。終盤に4点を追う苦しい展開に、先頭で代打に送られた宮平大河が「自分が出たら絶対追い付いてくれる」と痛烈な右越え三塁打で出塁し、犠飛で1点。なおも連続四球で1死一、二塁から添石涼太が「無心でがむしゃらに振った」と中越えの2点三塁打。さらに犠飛で同点とし、流れをぐっと引き寄せた。
 延長八回には「それまで打っていたので強弱を付けた」(宮城誠輝監督)と連続セーフティーバントで好機を広げ、投手の動揺を誘った。先発して1回でマウンドを降り、七回から再登板した糸数昌太郎は「気持ちで投げた」。最後の打者を得意のライズボールで内野フライに打ち取り、2時間43分の激闘に終わりを告げた。
 今夏の全国高校総体出場メンバーのうち残るのは2人だけ。「まだまだ体が小さい。守備をもっと強化して、パワーもスピードも付けないと」と指揮官が話す通り、その力は未知数だ。男女そろって出場する全国選抜大会へ添石は「粘り強く必死に試合をして上位を目指したい」と力強く誓った。(大城周子)