興南(男子ハンド)貫禄8連覇 県高校新人大会


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ハンドボール男子決勝 ゴール正面からシュートを放つ興南の川上勝太=4日、八重瀬町の東風平体育館(花城太撮影)

 2014年度県高校新人体育大会は4日、県内各地で6競技を行った。ハンドボールは男女の決勝を行い、男子は興南が8年連続28度目の頂点に立った。女子は那覇西が2年ぶり12度目の優勝を飾った。

バレーボールは男女で西原が栄冠を手にした。男子は2年ぶり12度目、女子は8年連続。ボクシングは8階級で優勝者が決まり、ピン級の大城龍弥、ライトフライ級の福地友志郎、フライ級の大湾硫斗が優勝した美来工科が学校対抗を制した。ゴルフは男子団体を宜野座が制し、女子は興南が認定優勝となった。個人戦は男子が玉城元気(宜野座)、女子は比嘉梨沙(同)が頂点に立った。新人大会は来年1月のサッカーとラグビー、2月の駅伝を除く競技が終了した。

◆興南/試合巧者 抜群の攻撃力
 「全然まだまだです」。那覇西との男子決勝で盤石の試合運びを見せ、9点差を付けて貫禄の8連覇を飾った興南。しかし主将・川上勝太の顔が緩むことはなかった。「準決勝、決勝と30点近く取られている。ディフェンスを強化しないと」と気を引き締めた。
 興南は伝統の「1―2―3」ディフェンス。序盤から積極的にプレスを掛けるが、なかなかボールを奪えない。5―6と1点先行された前半12分と14分に退場者を出してしまう。このピンチをGK宮里泰生の好セーブで切り抜けると、主導権を握っていく。
 179センチの川上がポストシュートを決めれば、176センチの宮城大樹、181センチの石嶺周朔も壁の上から強烈なミドルシュートを放ち、徐々に点差を広げた。後半は那覇西の速攻に守備が後手に回り、劣勢に立たされる場面もあったが破壊力抜群の攻撃で逃げ切った。
 全国3冠の偉業を達成した先代チームと比べると「足りないところがたくさんある」と黒島宣昭監督は言う。しかし大型選手が多く「伸びしろはまだまだある」と期待も大きい。2年生ながら昨季も主力として活躍し、3冠を経験した川上は「1対1の守備で抜かれすぎている」と反省。石嶺は「先輩たちのように選手同士のコミュニケーションが取れていない」と厳しい表情を浮かべた。偉大な先輩から託された自覚と責任を胸に、2年連続の偉業達成へ闘志を燃やした。(荒井良平)