日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは9日、浦添市民体育館でトヨタ自動車東日本を29―25で下し、ホーム戦2連勝を飾った。通算2勝1分け2敗で、暫定順位は3位に上がった。
次戦は24日、沖縄市体育館で、現在全勝で首位のトヨタ車体と戦う。コラソンは前半を15―13で折り返すと後半もリズムを崩すことなく攻め続け、リードを守った。センターバック(CB)の東長濱秀作はこの日の試合で通算500得点を達成した。
琉球コラソン(2勝1分け2敗)
29―25(15―13,14―12)
トヨタ自動車東日本(2勝3敗)
【評】琉球コラソンが落ち着いた試合運びで粘り勝ちした。2点リードで迎えた後半。サイドやポストを使って攻撃を組み立ててペースをつかみ、しぶとく食い下がる相手にも逆転を許さなかった。GK内田の好セーブもチームを勢いづけた。
(大城周子)
◆リズム崩れなかった
東長濱秀吉監督の話 勢いづいている相手だったので、ここでつぶせてよかった。攻撃のリズムが最後まで崩れなかったしノーマークシュートもなかった。個々の仕事をやってくれたと思う。
◆我慢比べ 集中保つ
琉球コラソンがホームの声援を追い風に2連勝し、順位も3位にジャンプアップした。ともに高めで厳しい守備を得意とするチーム同士の対戦。予想通り我慢比べの展開が続いたが、コラソンは気迫と集中力を途切れさせなかった。
リードした後の失速が課題だったこれまでとは、明らかに違った。特に後半だ。単調な早打ちをせず粘り強くパスをつないで好機をつくり、確実に得点した。相手もしぶとく食い下がったが、慌てることなく「取られたら取り返す」を続けた。GK内田武志もワンマン速攻のシュートを防ぐなど、好セーブを連発してチームに勢いをもたらした。
6本の7メートルスローを全て決めるなど計11得点の活躍を見せたエース棚原良は「今日を落としたらプレーオフはないというぐらい大事な一戦だと臨んでいた。僕自身も絶対に結果を残すつもりだった」と言う。ボールをさばいて起点になる、シュートを決める、ポストプレーでチャンスをつくる、といった各自の役割を徹底したことで歯車がかみ合った。
勝利への執念を見せ、吹っ切れた感のあるコラソン。次は東長濱秀吉監督が「前半戦のヤマ」と捉えるトヨタ車体戦だ。「勝てる逸材と能力はある。プライドを持って今日みたいに泥くさくプレーする」と棚原。過去1度も勝っていない強敵を撃破し、上昇気流に乗れるか。(大城周子)
◆東長濱が通算500点
琉球コラソンの東長濱秀作が9日のトヨタ自動車東日本戦で日本リーグ通算500得点を記録した。「特に意識していなかったけど、誰もが取れる点数ではないので良かったです」と語った。
昨季は開幕前に右手を骨折し、復帰したのはシーズン終盤だった。主にコーチとしてベンチから支えた1年を経て、コートに戻ってきた司令塔。今季から背番号を33番に変え、「日本一になれなかったら引退するぐらいの覚悟」と並々ならぬ思いで臨んでいる。
24日のトヨタ車体戦へ向けては「引いて守る相手に対してどう打ち抜けるか、あるいは横のフットワークで崩せるか。時間があるのでしっかり対策したい」と見据えた。
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