上与那原さん受賞 沖縄コロニー大賞


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「東京パラリンピック出場を目指したい」と力強く語る、第19回沖縄コロニー大賞を受賞した上与那原寛和さん=11日、沖縄市のコザ総合運動公園陸上競技場

 自立への努力や社会・文化芸術活動などが顕著な障がい者に贈られる「第19回沖縄コロニー大賞」(同実行委員会主催)の最終選考が11日、那覇市おもろまちのザ・ナハテラスであった。

障がい者スポーツの普及発展に尽力し、選手としても活躍する上与那原寛和さん(43)=沖縄市室川=が大賞に選ばれた。贈呈式は12月9日の「障害者の日」に同ホテルで行われる。
 高嶺豊選考委員長は選考理由について「陸上で優れた実績を残し続けているだけでなく、後輩たちの育成や障がい者スポーツの普及にも力を入れている」と述べ、多岐にわたる活動が評価されたと説明した。
 上与那原さんは、28歳の時にバイク事故で脊髄を損傷。その後、リハビリを兼ねて車いす競技に参加するようになった。数多くの大会で好成績を残し、2008年には北京パラリンピックにも出場した。週5日間フルタイムの事務仕事をこなした後、毎日練習に励み、練習と仕事を両立。「県身体障害者陸上競技協会」の会長も務めながら、障がい者スポーツの普及発展にも力を入れている。
 受賞について上与那原さんは「長い間続けてきたことが評価された」と喜び、「リオデジャネイロ、その後の東京パラリンピックに出場したい。若い世代に引退させられるまでは頑張りたい」と今後の目標を力強く語った。