恩納通信所跡カジノ検討 マレーシア企業が法案「注視」


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 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】恩納村の恩納通信所跡地に高級ホテル「フォーシーズンズ」の建設などを計画するマレーシアの大手財閥「ベルジャヤグループ」が、同地でのカジノ開発を検討していることが分かった。

ベルジャヤグループ創立者のヴィンセント・タン氏が、ブルームバーグ通信が10月30日に配信したインタビュー記事で明らかにした。
 タン氏はインタビューでカジノビジネス全般について「日本などの国を除き、利ざやが小さくなってきている」と言及。利益が「大きい」と見込む日本で、カジノとホテルが一体の複合リゾート施設(IR)の整備を進める「カジノ法案」が国会に提出されたことを受け、今後カジノ解禁の是非が議論されることを注視する考えを示した。
 その上でタン氏は、ベルジャヤグループが恩納通信所跡の開発に伴い、同跡地地主会から約44・5ヘクタールを賃借することに触れ、「仮に日本政府が沖縄でカジノをオープンすると決めれば、その土地を使えるのではないか」と述べた。
 ただ現段階で恩納通信所跡地の利用に関してベルジャヤグループは、地主会とホテルや商業施設、観光農園などを開設する方向では合意しているが、カジノに関する合意はなく、地主や村との協議が必要になる可能性がある。