大浜、男子2連覇 女子・名護は2年ぶり 県中学駅伝


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 駅伝の第38回男子・第27回女子県中学校大会は15日、うるま市の与那城総合公園陸上競技場前を発着する男子6区間20キロ、女子5区間12キロのコースで行われた。男子は大浜(島袋太佑、井戸天馬、田本隆凪、田福英刀、森田大翔、大城岳)が1時間6分7秒で2年連続2度目の頂点に立った。

女子は名護(伊野波理桜、岸本舞鈴、大城真歩、座覇蘭、比嘉みゆ)が44分27秒で2年ぶり3度目の栄冠を手にした。優勝校と準優勝校は今月29日に鹿児島県で開催される九州大会の、優勝校は12月に山口県で開催される全国大会の出場資格を得た。

◆作戦通り先行逃げ切り/大浜
 ゴールまで残り約50メートルで大浜のアンカー大城岳がペースを上げた。後方からライバルたちが食らいついてくる。体力は限界に近づいていたが「気力を振り絞って走った」。一気にゴールを駆け抜けると、石垣から駆け付けた家族や友人たちの祝福に包まれた。「みんなの応援のおかげで優勝できた」。激戦を終えた大城が笑顔を輝かせた。
 昨年の大会を制した大浜にとって連覇がかかるレースで、大城は「緊張もあった」と言う。それでも「プレッシャーも力に変えようと思った」。目指したのは1区を走るエースの島袋太佑がトップに立ち、逃げ切る展開だ。崎田尚孝監督が「信頼できる選手だ」と太鼓判を押す島袋は「もう一度、石垣に優勝旗を持って帰ろう」と決意。区間新記録を出す圧巻の走りでトップに躍り出た。
 2区で伊良波が追い上げてきたが、3区の田本隆凪が粘りを見せた。「冷静に焦らず走るように言われた」と自らのペースを崩さず、徐々にリードを広げた。終盤で足が止まりそうになったが「母親が応援しているのが聞こえたので自分の力を精いっぱい出せた」と白い歯をのぞかせた。
 2連覇を達成して島袋は「みんなで必死に逃げ切るレースができた」と充実した表情を見せる。そして「全国では去年より順位を上げる」と新たな目標を掲げた。(平安太一)

◆自信のチーム力発揮/名護“最強”定評を証明
 ○…女子の名護がチーム力で頂点に駆け上がった。メンバーは小学校からの知り合いで、岸本洋一コーチは「どこのチームよりも結束している」と自信を持っている。アンカーの比嘉みゆは「今年は最強のチームと言われていた」と誇らしげに語った。
 昨年はゴール直前の陸上競技場内で首位を明け渡した。昨年のアンカーだった主将の岸本舞鈴は「リベンジのつもりで走った」と振り返る。今回は2区を任され、2位でたすきを受け取ると「トップの選手を抜ける」と自信を持って走った。
 2区以降、順位を落とすことはなかった。最後にたすきを受けた比嘉は「みんなが1位でつなぐと約束していた」と仲間に感謝し、「九州や全国でも落ち着いて走りたい」と力を込めた。

ゴール前のラストスパートで逃げ切る大浜のアンカー大城岳=うるま市の与那城総合公園陸上競技場前(平安太一撮影)
トップでゴールに入る女子名護の比嘉みゆ