喜友名3連覇 無敗の1年 全日本空手道選手権


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男子個人形 力強い演武を見せる喜友名諒=7日、日本武道館(全日本空手道連盟提供)

 7日に日本武道館で開催された第42回全日本空手道選手権大会で、男子個人形の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が3連覇を達成した。前年優勝選手の枠で出場した喜友名はクルルンファーで初戦を5―0で完勝すると、準決勝はスーパーリンペイを披露して3―2で突破した。

決勝はアーナンで5―0で勝利して栄冠を手にした。男子個人組手では国吉真太郎(沖尚中教)が準決勝で惜敗して3位となった。

◆心技成長、飛躍誓う
 喜友名諒が男子形で3連覇を飾り、その実力を見せつけた。8月の空手1プレミア沖縄大会、10月の長崎国体、11月の世界選手権に続き、ことし出場した大会の個人戦は全て優勝。無敗のまま2014年を締めくくり「ことしは精神面でも技術でも成長できた」と自信を見せた。
 3連覇を意識し「気負い過ぎた」という喜友名。初戦は力が入り、動きが硬かった。続く準決勝は得意のスーパーリンペイを繰り出したものの「いい演武をしようとし過ぎて、決めるところを決め切れなかった」。何とか3―2の僅差で勝利を収めた。
 決勝を前に「こんなんじゃだめだ」と気持ちを切り替えた。数々の大舞台を経験し、身に付けた精神力で集中を取り戻した。決勝は気迫のこもったアーナンで圧倒。「やはり連覇は難しい。いい勉強になった」と振り返った。
 来年の目標は、同じ流派の金城新、上村拓也と組む団体で、日本代表として世界選手権に出場すること。そのためにも「自分自身もっと成長して、仲間たちにも経験を伝えていきたい」と沖縄空手界のエースとして、さらなる飛躍を誓った。