ボウリング世界選手権 安里・吉田ペア準V


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ボウリングの世界選手権で銀メダルを獲得した安里秀策(左)と吉田大祐=9日、アラブ首長国連邦(全日本ボウリング協会提供)

 ボウリングの世界選手権2014男子大会は9日、アラブ首長国連邦(UAE)でダブルス(2人チーム戦)を行い、安里秀策(北中城中-福岡第一高-岐阜・朝日大)と吉田大祐(愛知・稲沢グランドボウル)のペアが準優勝した。

安里・吉田組は予選(6ゲーム)で2725点(安里1268、吉田1457)の2位につけ、上位4チームによる準決勝に駒を進めた。1ゲームで争う準決勝で韓国のペアと対戦し、447点(安里205、吉田242)を獲得して決勝に進出。決勝では別の韓国ペアと対戦し、終盤まで競ったものの相手と14点差の396点(安里205、吉田191)で敗れた。安里は1ゲームの平均209・75点で、全てのゲームで200点を超える安定したプレーだった。

◆無情、最終フレーム/にじむ悔しさと達成感
 勝負の行方は最後まで分からなかった。世界選手権のダブルス決勝。安里秀策と吉田大祐は韓国のペアと接戦を繰り広げていた。第9フレームを終えた時点で安里・吉田組の356点に対し、韓国ペアは364点。最終の第10フレームでの逆転は可能だった。
 先に吉田が投げ終え、安里がレーンの前に立つ。勢いよくリリースするとボールはきれいな軌道を描いて進んだ。ピンは勢いよくはじけ飛び、ストライクを取れたかに見えた。しかし、わずか1本が残されていた。直後に韓国の選手がストライクを決め、勝利は手元からすり抜けていった。「気持ちで負けた部分もある」。歓喜に沸く韓国チームを安里は悔しそうに見詰めた。
 決勝は試合の流れがめまぐるしく入れ替わった。第3フレームまでは安里・吉田組がリードしたが、第4フレームで逆転された。第5フレームで引き離されたが、第6フレームから吉田が3連続、安里が2連続でストライクを決めて一度はリードを奪い返した。
 最後は金メダルを逃したものの、安里は「吉田選手がリードしてくれた」と仲間に感謝する。吉田は「2人で頑張った結果が形になった。金メダルが良かったけどチームJAPANとして力は出せた」と達成感をにじませた。