翁長新県政、辺野古阻止へ「全力」 埋め立て承認検証へ


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笑顔で初登庁し、職員に拍手で迎えられる翁長雄志知事=10日午前9時すぎ、県庁1階

 翁長雄志知事が10日就任し、同日午前、県庁に初登庁した。就任会見に臨んだ翁長知事は「公約の実現に全力を傾ける」と述べ、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の阻止と県外・国外移設の実現に全力で取り組む考えを強調した。

職員への訓示では、政策実現に向けた協力を呼び掛けた。知事周辺によると、部局長の人事について翁長知事は、1月に知事公室長と土木建築部長を交代させる意向だという。
 会見で翁長氏は、仲井真弘多前知事による辺野古埋め立て承認について「法的な瑕疵(かし)がないか検証し、専門家の意見も踏まえ(取り消しについて)判断を下したい」と説明。そのほか承認の「撤回」も含め、検証を進める考えを示した。基地問題の解決を図るために計画している訪米要請については、効果的な手法についてさらに検討を進めていく考えで、時期については年明け以降とした。
 振興計画「沖縄21世紀ビジョン基本計画」の着実な実施、「誇りある豊かさ」を取り入れた振興なども念頭に県政運営に当たると説明した。
 翁長氏は午前9時ごろ県庁に到着し、1階県民ホールで職員らの出迎えを受けた。9日に退任した高良倉吉前副知事から県の財政状況などについての説明を受け、引き継ぎ書に署名した。
 記者会見の後に臨時庁議に臨み、浦崎唯昭県議、安慶田光男那覇市議会議長を副知事に登用する人事案など県議会12月定例会への提出議案を決定し、議会の招集を告示した。県民ホールで職員への訓示も行った。