翁長知事、就任後初の県議会 「県民の心一つに」


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県議会で就任あいさつをする翁長雄志知事=12日午前11時すぎ、県議会本会議場

 翁長雄志知事の就任後初の県議会となる12月定例会が12日開会した。翁長知事は本会議で就任あいさつを行い「公約の実現に向けて全力で取り組んでいく」と述べ、米軍普天間飛行場の辺野古移設を阻止し、県外・国外移設の実現に注力する考えを重ねて表明。

「建白書の精神に基づき、県民が心を一つに、力を合わせて働き掛けを行っていくことが基地負担軽減の実現につながる」と述べ、保革を超えた取り組みを呼び掛けた。
 政府に対しては「現行計画を進めることなく、世界に冠たる民主主義国家であるという姿勢を示してもらいたい」と訴えた。
 仲井真弘多前知事による昨年末の辺野古埋め立て承認の過程について検証を進める考えも明言し「法的瑕疵(かし)があった場合は承認の取り消しを検討する」と説明した。沖縄の将来像については「県民の誇りの上に沖縄経済や社会が成り立つ『誇りある豊かさ』を手にしていくことが今後の沖縄が目指すべき姿だ」と述べ、その実現のための三つの視点として(1)経済発展プラン(2)生活充実プラン(3)平和創造プラン―を挙げた。
 翁長知事はこのほか、副知事に浦崎唯昭県議、安慶田光男那覇市議会議長を起用する人事案や、約72億円の一般会計補正予算案など54議案を提出した。
 副知事人事案は総務企画委員会で自民を除く賛成多数で可決された。15日の本会議で採決し、可決される見通し。