ラグビーの第45回KBC杯争奪・第16回中学校大会最終日は13日、名護21世紀の森ラグビー場で決勝戦などを行い、名護が38―33で美東に勝利、初優勝を飾った。3位決定戦では大宮が27―17で羽地を破った。
◆終了間際、千金トライ
後半20分。ボールを手にした名護の仲本拓未は一気に駆けだした。追い掛ける点差はわずか2点。相手選手を置き去りにして、襲い掛かるタックルをかわす。最後は独走状態で相手インゴールに飛び込むと、直後にノーサイドの笛が鳴った。終了間際、勝負を決める逆転のトライだった。
決勝の相手となった美東は10月の名護市長杯争奪大会準決勝で対戦し、5―41で大敗していた。主将の城間祐斗は「美東に負けてから全員が優勝を目指して練習した」と言う。
迎えた雪辱の舞台。前半は美東に主導権を握られ苦しい戦いを強いられた。ハーフタイムに宮城敦コーチが出した指示は「最後まで攻めの気持ちを貫くこと」。後半のフィールドに送り出された選手たちは言葉通りのプレーをした。
仲本は自慢の脚力を生かして2トライをたたき込み、「何点取られても逆転する自信があった」と胸を張る。城間主将も「みんなのために得点しよう」と攻撃をけん引した。
野球、サッカー、バスケの各部から集まった選手で構成され、チームが本格的に始動したのは9月から。この日は日頃から指導している松本優一郎監督が試合に参加できなかったため、「監督に優勝をプレゼントしよう」と選手が一つになった。「すごくいいチームになったと思う」。城間主将はうれしそうに笑った。(平安太一)
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