県10人制ラグビー 宜野座が初優勝 北農・名護商工下す


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 ラグビーの第2回県高校10人制大会が20日、県総合運動公園ラグビー場で開かれた。選手の負傷により9人で戦った宜野座が22―7で北部農林・名護商工の合同チームを下し、初優勝を飾った。

 3位には北中城・嘉手納・美来工科の3校合同チームが入った。上位3チームは九州10人制大会(来年3月21・22日、福岡)に派遣される。
 10人制大会は前回から15人制と分ける形で独立開催している。少人数のチームが出場しやすくなり、競技力向上と競技人口の底辺拡大を意図している。

◆ハンディも力圧倒/宜野座 強力モールで勢い
 フィールド中央のラインアウトからボールを得た宜野座の強力なフォワード陣がモールで押し込み、ぐんぐんゴールラインに近づいた。後方でボールを持って身を潜めていた當眞佑介がひらりと抜け出すと、そのままトライを決めた。1人少ないハンディをものともせず、力強いフォワード陣と軽快なバックス陣がかみ合い、宜野座が初優勝を飾った。當眞は「いいとこ取りしちゃった」と照れ笑いした。
 前の試合でFW玉城宏弥が脳振とうを起こし、出場できなくなった。9人で試合に臨み「不安だった」(當眞)というチームは、前半9分の初トライで一気に勢いづいた。
 後半に入ると個々の能力に勝る宜野座が圧倒する展開。後半3分、宜野座バックスが右へ展開し、宮平留伊が勢いよく走り回り、右中間にトライ。津波古翔太のゴールキックも成功し12―0に。後半7分には「得意技」のモールで押してから再度抜け出した當眞が右隅にトライ。後半9分には宮平がだめ押しのトライを決めた。
 経験不足な1年生チームを相手に貫禄を見せた宜野座だが、反省材料もあった。「残り30秒」の声に気が緩んだ隙を突かれて、終了間際に山里周(北農)のトライを許した。謝花大喜主将は「もっと練習して九州でも優勝したい」と気合を入れ直した。(関戸塩)

決勝 宜野座―北部農林・名護商工 前半9分、モールから抜け出して初トライを決める宜野座の當眞佑介=20日、県総合運動公園ラグビー場
9人のハンディをはねのけて初優勝した宜野座のメンバー