宮里、中学男子V3 小中学生ゴルフ伊江島大会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【伊江】第3回ハイビスカスカップ小中学生ゴルフ伊江島大会(主催・伊江村、共催・琉球新報社、伊江島カントリークラブ)が21日、伊江島CC(中学生・小学生高学年3109ヤード、パー58、小学生低学年2455ヤード、パー58)であった。

中学生男子は宮里拓弥(那覇中3年)が2オーバーの60で並んだ豊里裕士(恩納中1年)にプレーオフ(PO)で競り勝ち、大会3連覇を果たした。同女子はイーブンパーの佐渡山理莉(久志中2年)が初優勝した。豊里と佐渡山は、2015年8月に北海道で開催される「2015YONEXジュニアカップ第10回全道ゴルフ大会」に、小学6年生から中学2年までのスコア最上位者として派遣される。小学生高学年男子は金城羽矢斗(本部小6年)が7オーバー65で優勝した。同女子は1オーバー59で石原果楓(浦城小6年)が制した。同低学年は北海道から参加したゴヴォロヴスキー大河(柏小3年)が栄冠を手にした。

◆宮里、底力でPO制す パット不調もしのぎ切る
 プレーオフ最初の1番ホール。豊里裕士(恩納中1年)がパーパットを外して得た勝利を宮里拓弥(那覇中3年)は納得いかない笑顔で受け止めた。「後味の悪い勝ち方。バーディーで決めたかった」。今大会はパットが空回りしたが、「自分のゴルフをすれば勝てる」と落ち着き、3連覇を果たした。「ことし最後(の大会)を優勝で締めくくれた」のは収穫だが、高校進学に向けて課題も見えた。
 2、4、9、11番ホールのボギーはいずれも3パット。「悩む前に気持ちを切り替えた」。300ヤードを越える5、7番は180センチの長身から振り抜く得意のショットでグリーンに寄せていった。
 中盤は後ろの組の豊里が先行する情報が入ると果敢に攻めるモードに切り替えたが、やはりパターがふるわない。15、16、17番は1メートルが決められず、バーディーチャンスを逃すたびに空を見上げた。それでも12番以後はパーでしのぎ、思い通りにいかない流れでも安定した実力を見せた。
 来年からは実力者がそろう高校生の大会に挑むことになる。「強い人が多い上の世代に追い付き追い越すために、技術も向上させ、ここぞという時に決めるメンタルを身に付けないとプロで通用しない」と先を見据えた。(嘉陽拓也)

◆光ったパットの精度 強気で狙い、佐渡山に勢い
 佐渡山理莉(久志中2年)はパットの精度の高さが光った。「油断したら駄目だと思い、強気でバーディーを狙いにいった」。インスタートで13、14番こそ連続ボギーをたたいたが、後半3、6、7番でバーディーを重ねた。優勝争いした昨年は、最終ホールでペースを乱して表彰台を逃した。今回の強気はその反省だ。
 この日は12月から打ち方を修正し、練習量を増やしたパットで成果を見せた。3番ホールで「普段入らない」7メートルを沈め勢いに乗った。6番ホールで首位に躍り出た後も「自分から崩れないように」と、昨年見せられなかった強気の姿勢を崩さず、7番でも7メートルを確実に決めた。
 派遣先の北海道では初プレーとなる。「環境の違う北海道でも優勝できるよう勉強を重ねたい」と意気込んだ。

プレーオフを制し、こぶしを握る宮里拓弥=21日、伊江島CC
強気の姿勢で優勝を勝ち取った佐渡山理莉