銘苅淳のハンドボール魂 fromハンガリー(8)


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ハンガリーのクリスマスマーケットの風景

<クリスマス>文化の違い楽しむ

 沖縄も寒くなり、年末で忙しくなる時期でしょうか? 今回はハンガリーのクリスマスを紹介したいと思います。
 ハンガリーでもクリスマスは一大イベントです。町の中心に教会があって、その周辺に広場やメーンストリートがあるため、店がたくさん並んでいます。中心地はこの時期、「クリスマスマーケット(市場)」になります。

屋外にスケート場が設置されたり、ホットワインを「寒い寒い」と言いながら飲んだりして楽しみます。道端で売られている木を買って、ツリーとして飾りつけをするそうです。
 12月に入るとクリスマスに向けた各週末を「銅の週末」「銀の週末」「金の週末」と呼び、だんだんと盛り上がっていく感じにワクワクします。そして12月6日は「Mikulas(ミクラーシュ=サンタさん)の日」といい、サンタさんがプレゼントをくれる日です。1年間いい子にしていると6日の朝、長靴にチョコなどのお菓子が入ったプレゼントが届き、悪い子には木の枝が入っているそうです。僕も今年、チームのトレーナーの知人女性からお菓子をもらいました。さらに大きく違うのは、25日の過ごし方です。日本の場合、街中には人があふれてどこに行っても大混雑、といった感じですが、ハンガリーは対照的です。クリスマスは家族で過ごす大事な日。街は静まりかえり、人がほとんど外を歩いていない地域もあります。スーパーなどは前日または夕方には閉店し、地下鉄は午後から止まります。「クリスマスに働くなんて考えられない」といった感じなのだと思います。
 日本は外から入ってきた文化が独自の発展を遂げていますが、海外に出てあらためて違いを感じると面白いです。それぞれの違いを実生活で感じ、認識するのが海外生活での楽しみの一つといえます。皆さんにもすてきなクリスマスが訪れますように。メリークリスマス!(隔週火曜掲載。次回は1月6日)
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※注:Mikulasの「a」は上に「´(アキュートアクセント)」