軍港配置変更求める 浦添市、観光影響に懸念


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 【浦添】米軍牧港補給地区沖合の西海岸埋め立て開発事業の見直しを進めている浦添市は26日までに、埋め立て地と陸続きで建設される計画の米軍那覇軍港の代替施設について、配置を変更する必要があるとの見解をまとめた。

 市は埋め立て地の形状見直しで、人工ビーチの西向き変更や、沖合側へのクルーズ船桟橋やマリーナの整備を検討しており、日米両政府による現行の軍港移設計画では観光リゾート展開の支障になると判断した。
 西海岸埋め立て第2ステージ地区の形状や土地利用の見直しを協議する有識者委員会の25日の会合で、北向きの人工ビーチを西向きに変更し、その西側に建設される計画の軍港について「観光ゾーンと分離して那覇市側へ配置する」と南側にずらす案を示した。
 ただ政府側と具体的に協議していない。松本哲治市長は市の新たな埋め立て計画案を来年1月に公表する考えだが、既存の軍港配置計画は度外視した図を描く見通しだ。
 松本氏は昨年の市長選で軍港移設そのものに反対する公約を掲げて当選している。就任後は反対姿勢をトーンダウンさせたが、埋め立て開発見直しの方向性と併せて説明も求められそうだ。