比屋根FCの石原空君 サッカーのJFAアカデミー合格


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比屋根FCの仲間たちの応援を背に、活躍を誓う石原空=25日、沖縄市の比屋根小学校

 沖縄市の少年サッカーチーム比屋根FCのGK石原空(比屋根小6年)が、日本サッカー協会がエリート選手育成を目的に設立した「JFAアカデミー福島」(拠点・静岡県御殿場市)の10期生に合格した。県出身者の合格は、金城クリストファー達樹とジャスティン俊樹の兄弟に次いで3人目。狭き門を突破した期待の星は来春のアカデミー入校へ「緊張はない。早く行ってもっとうまくなりたい」と張り切っている。

 漫画の影響を受け、2年生の時にサッカーを始めた。「何に対しても努力家でリーダーシップがある」と比屋根FCの花城竜仁監督。160センチの長身に加え、一つ先のプレーを読む力や1対1の場面で迷わず飛び出せる勇気が持ち味で、県選抜メンバーとしても活躍した。
 4年生のころから「強くなるなら県外」との意識があったという石原。母の高子さんは「『行かせないなら僕の夢は終わり』と言うほど意志が強かった。それなら施設がそろっているところを、と探した」と話す。ことし夏から毎朝3キロのランニングに取り組むなどアカデミー受験に向けて準備をしてきた。実技のほか、身体能力やグループミーティングなど3度にわたる試験を経て、12月に合格の知らせが届いた。
 JFAアカデミーは2006年に開校した中高一貫校で、東日本大震災の影響を受けて現在は静岡県に拠点を移している。生徒は寮生活を送り、御殿場市内の学校に通いながら、放課後はアカデミーで専門的なトレーニングを積む。「Jリーグから日本代表に選ばれて、海外のリーグにスカウトされるのが夢」という石原。憧れのスペイン代表GKカシリャスもいるレアル・マドリードでプレーする姿を思い描き、全国から集う仲間たちと技を磨く。(大城周子)