国吉真樹氏(名護高卒)花園で笛 県出身者で初


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県出身者で初めて花園でのレフェリーを務めた国吉真樹氏=28日、東大阪市の近鉄花園ラグビー場第1グラウンド

 熱戦が展開される全国高校ラグビー大会で、名護市出身の国吉真樹氏(28)=福岡・九産大付九州産業高教諭=が28日、県出身者として初めてレフェリーを務めた。名護高校ラグビー部で出場した花園に11年ぶりに戻り、第1グラウンドで静岡聖光学院と倉吉北(鳥取)のジャッジをした国吉氏は「ものすごく光栄なこと。この特別な場所にまた来年も来たい」と語った。

 国吉氏が在籍した当時の名護高は県予選11連覇が始まった時期で、3年続けて花園に出場した。1、2年生の時はスタンドで応援し、3年はフランカーで出場した。
 大学は福岡県の西日本工業大に進んだが、ラグビー部はなかった。卒業後、九産大付九州産業高校の教職に就くとラグビー部の顧問を買って出た。練習試合などでの必要性から、2年前に関東・関西・九州の地域協会主催の大会でレフェリーを務められるB級資格を取得。ことし6月には九州アカデミーのレフェリー育成枠4人に選ばれて実績を積み、声が掛かった。
 国吉氏が笛を吹いた試合は82―5と大差がついたが「花園は選手にとっても大事な場所。雰囲気や人などボール以外も見て、展開を予想した」と細心の注意を払った。
 B級で経験を積むとA2級、さらに国内主要大会や国際試合を担当できる日本協会公認のA1、A級があり、県ラグビーフットボール協会レフェリー委員アセッサー(評価者)の北岡哲治副会長は「花園は若手の登竜門だ。さらにA2、A1を経て伸びていってほしい」と期待した。県内では資格を持つレフェリーが不足している状況もあり、国吉氏は「競技にもプラスになるのでレフェリーが増えてほしい」と県内ラグビーの活性化にも思いを寄せた。(関戸塩)