挑むアジア王座 江藤伸悟、12日、IBF決定戦


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IBFスーパーフェザー級のアジア王座決定戦に向けてトレーニングを重ねる江藤伸悟=12月26日、東京都の白井・具志堅スポーツ

 ボクシングスーパーフェザー級の江藤伸悟(本部町出身、白井・具志堅スポーツ)が12日、韓国でIBFアジア王座決定戦に挑む。対戦相手はタイの選手。現在、王座は空位になっており、勝利すればアジア王者の称号とともにIBF世界ランキング入りも期待できる。江藤は「絶対に勝ちたい」と闘志を燃やしている。

 江藤にとって再出発の戦いでもある。10月に日本王座のタイトルマッチに挑んだが、判定で勝利を逃した。試合後は「気持ちが休みのモードに入っていた」。しばらくは試合が組まれていないこともあって本格的な練習は控えていた。12月に入ってアジア王座決定戦が決まり、「復帰戦のつもりで戦う」と決めた。
 日本王座の試合では「チャンピオンに向かう姿勢が足りず手数を増やすことができなかった」と振り返る。同じ失敗をしないために、「もっと攻撃的なスタイルに変えていく」と気持ちを奮い立たせる。対戦相手はサウスポーの選手だ。日本王座戦でぶつかったチャンピオンもサウスポーだったため、「前回の反省を生かすことができる」と敗戦を力に変えるつもりだ。
 同じジムに所属する兄の光喜と大喜からは「全力で頑張ってこい」と背中を押された。光喜はOPBF東洋太平洋フライ級王者のため、「ベルトを取れれば自分も少しは近づけるはず」と兄の背中を見詰める。目標は世界王者になること。そのため今回の試合は「大きなチャンスだ」と感じている。「どんな試合になっても最後には勝つ」。鋭いまなざしは、チャンピオンベルトだけを見詰めていた。(平安太一)