銘苅淳のハンドボール魂 fromハンガリー(9)


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昨年12月28日に訪れたドイツのケルン大聖堂にて

<夢>かなえ続けていく
 明けましておめでとうございます。僕にとって昨年はいろんなことにチャレンジできた年でした。ことしも「いい一年だった」と思える年にしていきたいです。「一年の計は元旦にあり」といいます。この一年をどんなふうに過ごすのか―。具体的なイメージを持ち、決意を新たに何かに取り組むチャンスかもしれません。

 僕が大学に進学する時の話です。空港まで見送りに来てくれた中学時代の担任の先生が1冊の本をくれました。その本に「夢を100個書き出す」という内容があり、実践してみました。実際にやってみるとなかなか100個も考えつかないもので2週間かけて何とか書き上げ、部屋に貼りました。書き出す作業を通して、自分を見つめ直せたようにも思います。中には「日曜の午後にアップルパイを焼いてくれる奥さんを見つける」といったものもありますが、「ヨーロッパでハンドボールする」という夢もありました。当時18歳の僕が何となく書いたものですが、常に目にして意識しているとかなえる力が湧いてくる気がするものです。思考は現実化する、というのは本当だと思います。
 かなった夢があれば、もちろんかなわなかった夢もあります。それでも常に夢を抱き、かなえた際にはさらに高い夢を持つことが大事だと思います。僕の場合は「ヨーロッパでハンドボールする」という夢をかなえた後、今度は「チャンピオンズリーグに出たい」「得点王を取りたい」「違う国でもやってみたい」と次から次へ夢が膨らみました。読者の中には受験生もいるでしょう。希望の学校に入ることが夢をかなえることではありません。入学した後にそこで何をし、どうなりたいのか、なのだと思います。一つの夢をかなえたら終わりではなく、そのステージで新たな「夢」を見いだし、かなえ続けていくことが大切なことです。次回は僕の考える「夢の設定方法」について書きたいと思います。(隔週火曜掲載。次回は1月20日)
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