「全国で基地分担を」 翁長氏が全国知事会で訴え


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全国知事会議後、記者団の質問に答える翁長雄志知事=8日、東京都内の都道府県会館

 【東京】翁長雄志知事は8日、東京都内で開かれた全国知事会議に出席した。新任知事としてあいさつした翁長氏は沖縄の米軍基地問題に触れ「今や基地が沖縄経済発展の阻害要因になっている。安全保障は全国的な課題であり、国民全体で考えていく必要がある」と述べ、沖縄の過重な基地負担軽減に向けた全国での分担を訴えた。

同日開かれた自民党沖縄振興調査会には招かれず、夜に帰任した。
 翁長知事は知事会議後、記者団に自民党本部の調査会に出席できなかったことについて「選挙の影響があり、党として(会うのは)まだ早いということを報道で承知している」と述べるにとどめた。その上で「政府と党とは違うと思うので、県連とも話をしながら、将来につなげたい」と述べ、自民党県連との対話姿勢を示した。
 政府に対しては「日本の安全保障を担っている沖縄と国の意見交換はどうしても重要だ」と指摘。「ご理解いただけるならいつでもお会いして抑止力や防衛に関しての考えも聞き、議論させてほしい」と述べ、今後も閣僚らとの面会を求めていく考えを示した。
 2015年度沖縄振興予算が減額される見通しとなっていることには「全体的な予算との関係がまだ見えてこない。(予算額が決まっていない段階では)誤解が生じるので、確定してから話をしないといけない」と述べるにとどめた。
 6日から上京した翁長氏はサトウキビ関連の交付金について要請するため、西川公也農相との面会を求めたが、農林水産省が断った。