【ボリビア】母国での研修生かす オキナワ日ボ協会、8人が成果発表


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 オキナワ日ボ協会社会教育部は5日、オキナワ移住地にある同協会文化会館で「研修員帰国報告会」を開いた。昨年、日本などで行われた研修に参加した8人が研修成果を発表した=写真。同報告会は研修の成果を移住地全体で共有し、移住地の生活や活動に浸透させるのが目的で、今回で3回目。
 今回報告者のうちの4人は中高生。沖縄県が主催したジュニア・スタディー・ツアーに参加した真栄城弥生さんは、訪れた平和祈念公園の「平和の礎(いしじ)」に自分の曽祖父の名前を見つけた時の悲しみについて報告。一緒に礎を見ていた老人の悲しそうな顔が心に残り、平和の大切さを実感したという。安里健さんは、参加者の中に日本語が話せない人がいたことに驚いたことや、コミュニケーションを取るのに苦労した経験を語った。
 JICA日系研修日本語教師研修基礎Iに参加した桜井綾さんは、日本語の教授法とともに、今まで言葉でしか知らなかった「富士山」を実際に目にし、「雪」に触れたことなどが日本語を教える上で貴重な経験となったと報告した。
 社会教育部の中田丞委員長は「日系人にとっていいことは、日本の優れた点を研修できる機会があること。移住地だけでなく、ボリビア全体の発展のために生かしてほしい」と語っていた。
 (木内一夫通信員)