政府が昨年12月、1937年に起きた旧日本軍による南京事件の犠牲者数は「30万人」と明言した中国の習近平国家主席の発言に関し「適切でない」と中国に申し入れていたことが14日、分かった。複数の日本政府筋が明らかにした。
対外的には公表していない。昨年11月に北京で安倍晋三首相との会談に応じた習氏に配慮したためとみられる。
日本政府は、習氏が昨年12月13日の南京での追悼式典演説で「30万人の同胞が殺害された」と述べたことを問題視。同月下旬までに、外交ルートを通じ「日本の見解とは違う。被害者の具体的な人数を認定することは困難だ」と伝えた。
(共同通信)