スタメンFW奪う G大阪・赤嶺が意欲


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新天地での意気込みなどを語る赤嶺真吾=15日(諸見里真利撮影)

 サッカーJ1の仙台からガンバ大阪に移籍した那覇市出身のFW赤嶺真吾が、14日から中城村で始まったトレーニングキャンプに参加している。昨季、国内主要タイトル3冠を達成した強豪クラブでスタートを切った赤嶺に、新天地での意気込みなどを聞いた。(聞き手・大城周子)

 ―故郷・沖縄のキャンプでスタートを切った。
 「FC東京に在籍した時にも石垣島でキャンプをしたが、本島でやるのは初めて。家族や親戚、友人も見に来てくれるのでうれしい」
 ―新たな環境の感触は。
 「関西のチームなので、練習以外でも明るいし、なじみやすい。仙台時代に対戦しているし、知っている選手もたくさんいるので、緊張や不安はない」
 ―あらためて仙台での4年半を振り返って。
 「サッカー選手として成長できたと思う。完全移籍した年に東日本大震災が起こるなど、いろいろなことがあった。上位争いも残留争いも経験した。試合に多く出場できたし、その中でゴール数も伸ばせた。自分の特長を出しながら相手との駆け引きを楽しめたと思う。ガンバへの移籍はすごく悩んだが、新たな環境でのチャレンジを選んだ」
 ―被災地のチームでプレーした。
 「開幕前に震災が起こって自分たちも相当ダメージを受けたが、東北のためにとチームが一つになった。被災された方たちのためにという思いはいつも持ちながらプレーしていた」
 ―リーグ開幕までどんな準備をしていきたい。
 「全て一からのスタートなのでまずはチームの練習方法や、選手、スタッフの名前を覚えることから。プレーでは自分の特長を伝え、自分も味方の特長を把握するのが大事。FWとしてゴール前でどんなボールをどんなタイミングでほしいか、練習や実戦を重ねてコミュニケーションを取っていければと思う」
 ―3冠を達成したチームで強力なFW陣もそろう。
 「確かにFW陣は強力だが、結果を残せばスタメンの座も奪えると思う。自分が刺激となって監督を悩ませるぐらいの競争ができれば、自分自身もチームも成長できる」
 ―昨年は同じ沖縄出身の田口泰士(J1名古屋)が日本代表入りした。日の丸への思いは。
 「試合に出て結果を残せば、年齢に関係なく可能性はもちろんあると思うが、まずはチームで一試合一試合結果を残すことが大事だと思っている」
 ―31歳のシーズン。目標は。
 「毎年の目標だが、2桁ゴール、10点以上を取れればFWとしての価値も上がるし、チームも上位に絡める。自分を含めてFW陣が2桁以上取れるチームになれれば間違いなく優勝争いに加われる。ゴールという結果を一番求めていきたい」
 ―沖縄のファンへメッセージを。
 「ゴールという結果を残せば、テレビなどメディアを通じて頑張っている姿を伝えられる。応援してもらえたらありがたい」

<赤嶺真吾プロフィル>
 あかみね・しんご 1983年12月8日生まれ。180センチ、77キロのFW。小禄中から鹿児島実業高、駒沢大を経てJ1のFC東京に加入。2010年途中から4年間J1仙台でプレーし、大阪へ完全移籍した。J1通算で236試合に出場し68得点。12年には仙台の2位に貢献し、リーグ優秀選手にも選ばれた。