辺野古海上工事、承認検証中は停止を 翁長知事表明へ


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 翁長雄志知事は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けて沖縄防衛局が15日から再開した海上工事について、埋め立て承認の検証終了まで工事を進めないよう近く表明する。仲井真弘多前知事の埋め立て承認を検証する「第三者委員会」の発足を発表する際に、言及する方向で文言の調整を進めている。

 翁長知事は沖縄防衛局が海上工事を再開した15日、「(再開は)大変残念」と不快感を示し、一時見合わせなどを求めた。一方、第三者委の検証が終了するまで作業の見合わせを求めるかについては「チームの立ち上げを踏まえて議論し、判断したい」と述べるにとどめていた。
 これに対し、県議会の与党議員らが「知事として正式に防衛局へ工事中止を訴えるよう声明を出すべきだ」などと申し入れていた。
 県は埋め立て承認を検証する「第三者委員会」について、23日に予定していた委員らの発表を来週に延期する。環境分野の委員の人選が難航しており、委員の選定、調整作業を急ぎ、月内には発表したい考え。
 翁長知事は1月下旬から2月上旬までに初会合を開き、検証を進めていく意向だが、遅れが生じる可能性がある。知事は検証した結果、法的な瑕疵(かし)があれば取り消しを検討し、瑕疵がなくても撤回は可能との見解を示している。