初日は那覇首位 沖縄一周市郡対抗駅伝


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最終16区で国頭の大嶺優真を抜き去る那覇の瑞慶覧裕介(右)=24日、大宜味村喜如嘉(仲本文子撮影)

 県知事杯第38回沖縄一周市郡対抗駅伝競走大会(主催・沖縄陸上競技協会、共催・県、琉球新報社、ラジオ沖縄、沖縄テレビ放送、特別協賛・沖縄電力、協力・第一交通産業グループ、アイサム、県ランナーズクラブ連合会)は初日の24日、奥武山陸上競技場を出発点に国頭郵便局前までの16区間159・4キロを走り、前後半ともトップでゴールした那覇市が9時間8分50秒で総合1位に立った。

国頭郡が9時間13分58秒で2位に入り、宮古島市が3位、うるま市が4位で続いた。最終日の25日は午前7時に国頭郵便局前を出発し、奥武山陸上競技場まで14区間128・3キロで争われる。

第1日総合成績
(1)那覇市   9時間8分50秒
(2)国頭郡   9時間13分58秒
(3)宮古島市  9時間16分23秒
(4)うるま市  9時間23分32秒
(5)八重山郡  9時間25分08秒
(6)島尻郡   9時間30分16秒
(7)浦添市   9時間33分06秒
(8)沖縄市   9時間39分55秒
(9)名護市   9時間40分03秒
(10)中頭郡  9時間44分29秒
(11)南城市  9時間45分19秒
(12)豊見城市 9時間50分30秒
(13)宜野湾市 9時間51分32秒
(14)糸満市  9時間58分22秒

■1位那覇 悲願初Vへ一丸
 「きょうはみんながヒーローだ」。那覇の倉岡弁慶監督(あらがき貸衣装)は、先頭で初日のゴールに飛び込んだ瑞慶覧裕介(沖縄工高)の姿を見届けると目を細めた。前半にリードを奪って逃げ切る作戦だったが、後半の選手も貯金を上積みする活躍を見せた。区間賞は16区間中3人だけだったが、大崩れすることがなかった。「正直、厳しいかなという区間も頑張ってくれた。うれしい誤算だ」と総合力でつかんだ首位を喜んだ。
 前半はプラン通り、2位の宮古島に4分以上の差をつけた。後半は序盤出遅れたが、11区の岩出隼輔(ミツカン沖縄)が猛追。12区の星野勢七(那覇高)が下り坂でスパートを仕掛けてトップを奪った。その後、国頭、八重山と激しい首位争いを繰り広げたが、抜かれても大きく離されない粘りの走りを見せ、首位と30秒差の3位でアンカーの瑞慶覧につないだ。
 「思ったより差はない。これならいける」。たすきを受け取った瑞慶覧には自信があった。焦ることなく、淡々と自分のペースを貫いて2人をかわすと、そのままゴールテープを切った。
 総合優勝はまだない。昨年は初日、首位に立ちながら逆転を許し、12秒差で涙をのんだ。主将の尾尻琢磨(那覇市役所)は「去年の悔しさは忘れていない。チャレンジ精神を忘れず優勝を目指す」と悲願の初Vへ気を引き締めた。(荒井良平)