女性馬乗り「体使い転落防いだ」 海保、説明を訂正


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馬乗り行為について海上保安庁の説明の変遷

 名護市辺野古への新基地建設に反対する市民の抗議船に乗船し、海上作業の様子を撮影していた映画監督の影山あさ子さん(51)が20日、海上保安官に馬乗りされた件で海上保安庁は27日、これまでの説明を一転させ訂正した。

同庁は本紙に対し「女性は(船上で)立ったまま不安定な状態で撮影していた。安全確保のために体全体を使って転落しないようにした」と説明した。
 第11管区海上保安本部(那覇市)は本紙が馬乗りを報じた当初、本紙や要請した県選出国会議員に対し「船体後部へ向かうため、狭い船内を通り抜けるために女性をかわして移動した」などと説明していた。
 同庁によると、本紙が21日に馬乗りの写真を掲載した後、同庁が撮影していた動画を確認した上で「女性をかわした」としていた。だが23日に本紙が掲載した連続写真を見て「(確認した)動画とタイミングが違う、と判明した」と釈明した。
 同庁は27日、「当時周囲には多数の船があった。女性が転落して船と船の間に挟み込まれ、けがをする恐れがあった」とした。
 影山さんのカメラにつかみかかったことについては「カメラが海に落ちたり、壊れたりする場合もあるので、一時的に預かることがある。その後安全な環境が整った上で返却する。報道規制の意図は全くない」と述べた。
 影山さんは27日、「いい加減な発表であり得ない。腹は立つが『やはりか』という気持ちだ。昨年からけが人が出ているが、全部覆い隠そうとしている。法律にのっとり、正々堂々と対応してほしい」と話した。