WJBL(バスケットボール女子日本リーグ機構)のJX―ENEOSで、県出身の佐久本智氏(42)がコーチとしてチームを支えている。試合中の記録や選手へのアドバイスなどが主な役割。「いつかはヘッドコーチになりたい」と指揮官を目指しており、「自分の経験を選手に伝えたい」と力を込める。
沖縄市出身で、美東中から福岡大大濠高に進んだ。日大を経てジャパンエナジーやいすゞ自動車などトップチームを渡り歩いた。全日本総合選手権で優勝したほか、日本代表として世界選手権大会に出場するなど経験は豊富だ。2009年に現役を退いた後に札幌大男子チームのコーチに就任した。
JX―ENEOSに加入したのは14年。リーグや全日本総合選手権を何度も制した女子の強豪で「結果を求められる選手たちはプレッシャーを背負いながら戦っている」と感じている。その中で「自分の経験を選手のプラスに変えられるように心掛けている」と強調。現役時代に蓄えた知識や技術を、チームの力に変えている。
指揮官という目標に向けて「今はまだ勉強させてもらっている途中です」と控えめだ。それでも「もっと自分の持っているものを表現したい」と飽くなき探求心を抱いて前に進んでいる。(平安太一)