県高校春季空手道 首里(男子)浦添(女子)組手V


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 空手道の2014年度県高校春季大会が7日、陽明高体育館で開かれ、団体組手の男子は決勝で首里Aが沖縄尚学を破り、頂点に立った。女子は浦添が5連覇を達成した。個人形の男子は島袋佑哉(コザ)が2連覇を果たし、女子は照屋那奈(首里)が初優勝を飾った。

◆切磋琢磨し有言実行 首里、1人少ないハンディ克服
 5人の勝ち抜きで行う団体組手に、男子の首里Aは4人で挑んだ。けがで屋宜祐之介が欠場。4人いるBチームからメンバーを補充することも考えたが、主将の板良敷朝紀をはじめ4人には「1人少なくても優勝できる」という自信があった。ライバル前原を準決勝で破り、勢いに乗ると沖尚との決勝は2人残しで優勝を果たした。ハンディをはねのけて宣言通り、9月の県高校選手権以来となる県内のトップに立った。
 前原との準決勝は首里Aの4人目、エースの赤嶺洸史に回ってきた時点で相手は2人残っていた。土壇場に「自分が負けたら終わり。絶対に負けられない」と気合が入った。積極的に仕掛け、上段突きでポイントを奪って2人抜き。10月の県高校新人大会決勝で敗れた最大の難敵を撃破した。
 決勝の相手は沖尚。先鋒(せんぽう)の平良晃太朗が上段突きと蹴り技を駆使して勝ち星を先行させた。中堅の赤嶺は持ち味の攻撃力を発揮。相手の副将、大将を危なげなく倒し、優勝を決めた。
 勢いに乗る首里が、県内の組手をリードしてきた前原の牙城を崩しつつある。赤嶺は「チームの中で切磋琢磨(せっさたくま)していて、互いのレベルが上がってきている」と充実した表情を見せた。(荒井良平)

◆浦添、団結力で5連覇達成
 女子団体組手は浦添が強さを見せつけ、5連覇を達成した。昨年までの新垣夏紀のような、絶対的なエースはいない。それでも初戦は4人、準決勝は3人、決勝は2人を残して勝利を収めた。
 主将の砂邊まこは「稽古中に気付いたことはお互い言い合えている」と団結力に自信を見せる。「先輩たち以上にやってやるという負けない気持ちがある」と闘志を燃やした。
 3月には全国選抜大会を控える。昨年は1回戦負けだったが、ことしは“先輩超え”の初戦突破を目指す。首里との決勝でチームを勢いづけた1年生の先鋒(せんぽう)當間亜妃は「決勝では体力が続かず、やりたい技が決められなかった」と課題を挙げ「本番で自然と体が動くように稽古を積みたい」とレベルアップを誓った。

男子団体組手決勝 首里―沖尚 鋭い突きを決める首里の赤嶺洸史(左)=7日、陽明高体育館(普久原裕南撮影)
女子団体組手決勝 浦添―首里 積極的に攻める浦添の當間亜妃(右)