BIC3年ぶり 那覇西ク5年ぶり頂点 県総合ハンド


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 ハンドボールの第48回県総合選手権大会最終日は22日、東風平運動公園体育館で各部門の決勝までを行い、男子はBICが21―18で那覇西クラブを破り、3年ぶりに優勝した。

 女子は那覇西クラブが28―18でシーコルズAに勝利し、5年ぶりの頂点に立った。
 マスターズの部はコザクラブOBが3連覇した。

◆那覇西ク/國川主将、有終の美
 「優勝でキャプテンを送りたい」。那覇西クラブは2連覇中の強敵シーコルズAに、10点の大差をつけて快勝した。今大会を最後に故郷の福岡に帰る國川友希主将のラストゲームにチームはまとまり、後半、足がつる選手が続出する中、信条の「走って、守って、走るハンド」を実践した。國川は「ハンドボールも遊びも全力で仲間と楽しめた」と笑顔を見せた。
 試合開始1分の初得点は國川のゴールだった。右45度の國川は周りに声を掛けながら積極的にゴールを狙い、前半はチーム最多の4得点を挙げた。守ってはゾーンを堅めた陣形が機能した。ゴールキーパーの名嘉真知子は「先手を仕掛けて守ろう」と周囲を鼓舞し、自由にシュートを打たせずに次々と好セーブを決めた。
 14―10の那覇西クラブリードで始まった後半、気合を入れ直したシーコルズが連続得点で2点差まで迫った。センターの佐久川真美は「このままではいけない」と気を吐いて正面から連続得点。互いに速攻を仕掛け合い、チームの得点源、左サイドの松川ひかるや左45度の新崎朱里が足がつって退場するなど厳しい展開でも気迫で「走るハンド」を続けた。
 次期主将の大城麻美は國川を「太陽のような存在だった」と語り、「キャプテンのことをみんな意識して、気持ちで勝てた」と振り返った。(関戸塩)

◆BIC/GK大城大活躍好セーブ3連発
 GK大城龍二の活躍でBICが接戦をものにした。大城は3連続で1対1のシュートを防ぐなど、鋭い反応で那覇西クラブにプレッシャーを与え続けた。興南高から桃山学院大(大阪)を卒業、BICでは初の大会に臨んだ大城は「先輩たちとやって楽しかった」と笑った。
 興南OBが主体のBICは、週2回コラソンと練習を重ねて実力を付けた。大城の活躍だけでなくチーム全体でパスを回し、元コラソンの高田匠を中心に多彩な攻撃を仕掛けた。「ゲームメークと点を取ること」と役割を自任する高田に厳しいマークが付いたが、トリッキーなシュートを繰り出して、要所での得点をきっちり決めた。一時逆転を許したものの、再び逆転しての勝利。西原聖監督は「競りながら勝ち切れてよかった」と述べた。

女子決勝 那覇西クラブ―シーコルズA 後半、シュートを放つ那覇西クラブの國川友希主将=22日、東風平運動公園体育館
男子決勝 BIC―那覇西クラブ 鋭い反応でボールに飛びつくBICの大城龍二