環境懸念「重要な論点」 辺野古検証委第2回会合


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辺野古埋め立て承認を検証する第三者委員会について報告する大城浩委員長=26日、県庁

 県は26日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画に関して、仲井真弘多前知事の埋め立て承認を検証する有識者の「第三者委員会」第2回会合を開いた。承認に関わった土木建築部や環境部の職員が手続きを説明し、弁護士や環境専門家の委員6人が意見交換した。

 非公開で行われた会合の後、大城浩委員長は、環境面への懸念が拭えないとしていた政府の申請内容を前知事が承認したことは「重要な論点」と指摘した。委員会は6月までに結果を取りまとめ、7月までに翁長雄志知事に検証結果を報告する予定。
 約2時間の会合のうち1時間半は県の職員が2013年末の承認に至る過程を説明。委員らが審査手続きなどについて尋ね、それぞれ論点を提起した。
 大城氏は今後の作業について、3月11日予定の次回会合から論点を絞り本格的な検証に入ると説明した。
 仲井真前知事は2012年2月に政府の環境影響評価に対する意見書で「環境保全は不可能」と指摘。その後、政府は環境保全策を修正して13年3月に埋め立て申請書を提出したが、県環境生活部(当時)は「生活や自然環境保全への懸念を払拭(ふっしょく)できない」と否定的な見解を示していた。
 だが前知事は13年12月に埋め立てを承認し、14年2月の県議会百条委員会で「懸念を拭えないという意見は(埋め立てが)駄目だということではない」と主張している。