スパッド台船動きなし オイルフェンス撤去 市民ら50人が警戒


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進む名護市大浦湾で2日、臨時制限区域を示す大型浮具(フロート)に沿って張られていた油防止膜(オイルフェンス)の撤去作業が行われている。

午前10時現在、大型クレーン船が資材を移動させる作業を始めている。海底ボーリング調査で使用するスパット台船に掘削機は取り付けられておらず、目立った動きは見られない。
 海上では新基地建設に抗議するカヌーと抗議船の一部が臨時制限区域内に入り、抗議を続けている。午前10時半現在、うち2艇のカヌーが海上保安庁に拘束されている。
 油防止膜の撤去作業は2月13日から始まっており、今回はシュワブ沿岸から瀬嵩にかけて残っていた油防止膜を撤去している。
 一方、米軍キャンプ・シュワブゲート前では、海底ボーリング調査再開が予想されるとして、市民ら50人が工事関係車両の出入りを念入りに確認している。沖縄平和運動センターの山城博治議長は「最大の警戒心を持って、海に向かう車を入れてはならない。県民感情が許さない」と拡声器で何度も強調した。市民が設置したテントの撤去を要求している沖縄総合事務局北部国道事務所職員の巡回も続いている。
【琉球新報電子版】

資材をつり下げる大型クレーン船=2日午前9時半ごろ、名護市の大浦湾
オイルフェンスを外す作業員=2日午前9時半、名護市の大浦湾