浦添内移設否定せず 那覇軍港、3者会談の実現未定


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那覇軍港の浦添移設計画をめぐり見解を述べる松本哲治浦添市長=2日、市議会本会議場

 【浦添】松本哲治浦添市長は2日、米軍那覇軍港の浦添移設について市議会本会議で「あらゆるオプションを想定し準備しなければならない」と述べ、那覇港浦添ふ頭内で現行計画とは別の位置への移設を市で検討していることを認めた。

その上で移設の是非について「最終的には政治判断になる。県知事と那覇市長の考えを踏まえて決断する」と強調し、翁長雄志知事や城間幹子那覇市長の見解や辺野古の新基地建設問題との整合性を確認して決定する考えを示した。
 だが軍港移設計画の見直しに対し、県側には「事業主である国との移設協議会に浦添市も参加している。そこで主張するのが筋だ」といった意見もあり、浦添市が主張する県、那覇市との3者トップ会談のめどは立っていない。
 浦添市は2月末、県、那覇市とつくる那覇港管理組合が策定している浦添ふ頭地区埋め立て計画に対し、市の変更案を公表。米軍牧港補給地区返還を見据えて国際観光地の形成を目指すとして、ビーチやマリーナの位置を西向きに変えることなどを求めた。
 ただその西側に軍港の代替施設が建設される計画であることから、観光開発などの障害になるとして、軍港移設先をふ頭の南側に移す案を検討している。
 市議会で市の上原正規市西海岸開発局長は「現在の位置が適当ではないという判断であれば、どこかに移さなければならない。浦添ふ頭は面積的にも狭く、どこに移すかの大体の予測はできる」と答弁した。