アンカー流失や海底損傷を把握 辺野古監視委の議事公開


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 県は9日、米軍普天間飛行場の辺野古移設計画について、沖縄防衛局が設置している有識者の環境監視等委員会に関する文書を公開した。県の照会に対して防衛局が回答したもので、防衛局も同日、ホームページ上で議事概要を公開した。

 辺野古沖の立ち入り禁止区域を示す浮具(フロート)や浮標灯(ブイ)の重りとして海底に設置したアンカー248個について、昨年10月の台風19号の影響で約半分の120個が流失したことなどを記録している。鋼製のアンカーが流された際にできたとみられるサンゴや海底の損傷も確認されたことを明らかにした。
 委員会では、アンカー設置の台風対策について委員から「どの程度重くすればいいか」「重量を増すだけで大丈夫か。アンカーの形状や固定するロープなども検討する必要があるのでは」といった質問や助言があった。防衛局側は「現在検討中」などと答えていた。
 その他に委員会の体制について「審査側と評価側が同じことになり、問題ではないか」との発言があり、委員会の有効性に疑問を示す声が上がっていたことも記載した。
 一方、防衛局は県への回答で海底ボーリング調査の位置図について県水産課が2月に公開したことについて「遺憾」との見解を示した。