翁長知事「許せない状況」　ボーリング調査再開批判

　【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に向けた海底ボーリング調査が再開されたことについて、上京中の翁長雄志知事は、１２日午前、「県民に対して説明がない中で物事を進めており、許せない状況だ」と述べ、強行的に作業を再開した国の姿勢を批判した。全国都道府県会館で記者団に答えた。

　翁長知事は政府に対して「県民に丁寧な説明をしたいとか、夏ごろには埋め立てを始めたいとか言うが、順序立てを全く考慮しないで先々の話に進めている」と指摘。その上で「あらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地は造らせない」との考えを強調した。
　臨時制限区域内への立ち入り調査を認めなかった米軍に対しては「県の行政目的の調査さえできないことは不合理極まりない」と強い不快感を示し、 今後は沖縄防衛局に立ち入りのあっせんを依頼する考えを示した。