宮古、得点守り切る 県春季高校野球第7日


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宮古―前原 2回に先制の左翼越え二塁打を放つ宮古の7番上原健史=28日、宜野湾市立野球場(普久原裕南撮影)

 第62回県高校野球春季大会第7日は28日、宜野湾市立野球場などで3回戦が行われた。宮古は二回と五回に奪った得点を守り切り、3―0で前原を破った。石川は美来工科を4安打に抑え、2―0で接戦を制した。

中部商は本塁打2本が飛び出し、6―2で西原に勝利した。豊見城は序盤に大量点を奪い、11―2で那覇西にコールド勝ちした。宮古は4年ぶり11度目、石川は2年連続22度目、中部商は2年ぶり14度目、豊見城は8年ぶり9度目のベスト8進出を決めた。大会第8日の29日は3回戦4試合が行われる。

◆宮古、離島の意地見せる
 「先取点がほしい」。二回裏、宮古の7番上原健史は1死三塁の好機に冷静だった。前原の1年生エース山根蓮太の2球目、真ん中内側の「待っていた」速球を思い切り振り抜き、ライナー性の打球が前進守備の左翼手頭上を抜けた。上原は二塁上で右拳を強く握りしめ、雄たけびを上げた。
 前原は昨年8月の新人大会で敗れた相手。「同じ相手に2度負けるな」と藤井智監督は活を入れた。普段以上に声が出て、一丸となって臨んだ試合だった。
 宮古は2度、ピンチの後の好機をものにした。初回の守備は二つの四球と単打で満塁になったが三ゴロでしのぎ、先制を呼んだ。
 五回の守備は2本の安打とバント処理のミスで1死満塁のピンチを迎えた。エース松川竜之介のストレートに伸びを感じた下地秀一郎捕手は速球を要求。松川が「糸が見えた」という会心の球がアウトコース低めに決まり三振を奪った。続く打者も力で打ち取った。その裏には2番池間宥仁のクリーンヒットと3番下地の中堅フライで2点を加点した。
 最近躍進の目立つ離島勢だが、今大会では初戦敗退が多く、宮古が唯一の勝ち残り。練習試合で滞在を続ける八重山商工、八重山農林など同宿の選手から「勝ってくれ」と激励を受けている。下地主将は「他の離島の分も背負って頑張る」と誓った。(関戸塩)

◇きのうの結果
▽3回戦
宮古 3―0 前原
中部商 6―2 西原
石川 2―0 美来工科
豊見城 11―2 那覇西
(七回コールド)

◇きょうの試合
▽3回戦
【セルスタ】9時
首里―小禄
那覇商―沖尚
【宜野湾市立】9時
美里工―与勝
コザ―興南