8強出そろう 県春季高校野球第8日


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小禄-首里 延長13回表、追加点をたたきだし、ガッツポーズする小禄2番の外間海斗=29日、沖縄セルラースタジアム那覇(金良孝矢撮影)

 第62回県高校野球春季大会(主催・県高校野球連盟、共催・琉球新報社)第8日は29日、沖縄セルラースタジアム那覇などで3回戦残り4試合が行われ、美里工、興南、小禄、沖縄尚学が勝ち、8強が出そろった。

 第2シードの美里工は11安打で着実に加点し、与勝に7―2で快勝した。投打に盤石だった興南は7―0でコザに七回コールドゲーム勝ち。小禄は第3シードの首里を延長十三回の末に5―2で下し、沖尚は那覇商に2―0で完封勝ちした。美里工は16年ぶり7度目、興南は2年ぶり30度目、小禄は5年ぶり12度目、沖尚は3年ぶり27度目の8強進出。第9日の30日は同球場などで準々決勝が行われる。

◆小禄 延長戦制す/対策奏功 エース攻略
 延長十三回、2死一、二塁の小禄の攻撃。マウンドには首里のエース中真優大がいた。途中出場の大城光貴が放った難しいバウンドの打球を首里の三塁手仲宗根飛斗はうまく拾ったが送球がそれて勝ち越し点が入る。続く2番外間海斗が112キロのチェンジアップを引っ張ると打球はライト線に落ちる2点適時二塁打となり、突き放した。外間は「中真投手の対策をして、しっかり打てた」と白い歯をのぞかせた。
 長い試合の口火を切ったのは小禄だった。首里の先発宮城唯矢に3安打に抑えられていたが、七回から中真が登場。小禄は前日に中真の縦のスライダーを意識して、ピッチングマシンで打ち込んできた。6番譜久村充生が内野安打を放つと細原大次郎が右前打で続き、左の金城勇羽が132キロの外角低めを流して左前に運ぶ3連打で先制した。
 七回裏に逆転を許しても、九回には5番上原優作が三塁打で出塁し、譜久村が左犠飛で同点にした。合計17安打で、好投手にも小禄の打力を見せつけた。
 投げては1年の前武當一斗が十回まで直球、スライダー、カーブを低めに集める力投。捕手の譜久村が「少し球が浮いてきている」と気付いて継投すると、左腕の仲西祥真が後続を抑えた。野原潤一監督は「守って、しのいで、チャンスをものにできた」と選手を褒めた。(関戸塩)

<きのうの結果>
▽3回戦
小禄 5―2 首里
 (延長十三回)
興南 7―0 コザ
 (七回コールド)
美里工 7―2 与勝
沖尚 2―0 那覇商

<きょうの試合>
▽準々決勝
【北谷】9時
宮古―石川
美里工―興南
【セルスタ】9時
中部商―豊見城
小禄―沖尚

※注:仲西祥真の「祥」は示ヘン