銘苅淳のハンドボール魂 fromハンガリー(15)


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<終わりに>自分を好きになって
 連載も今回で終わりです。最後は、僕の大好きなアーティスト「DREAMS COME TRUE」の歌詞とともに思いをつづりたいと思います。
 あなたといる時の自分が一番好き(「決戦は金曜日」より)

 こんな相手はいますか?あるいは「これをしている時の自分が一番好き」と言えるものはありますか? 自分を好きになるというのはすごく大事なことです。自己肯定感や自己効力感(問題に直面したときに自分ならできると自信を持つこと)につながり、それは生きる力になると思います。
 現実には努力が実らないこともあるし、全ての行動が結果に結びつくことは難しいです。でも、何かに向かって夢中で取り組んでいる姿は間違いなく輝いていると思います。それこそ、流れ星のようです。流れ星を見て不機嫌になる人はいません。見た人が願いを込めたり、ハッピーになったりする、そんな輝きを放つ。そんなふうに輝いている人が、自分を好きだと言い切れる人なのだと思います。
 夢見てたことがカバンの底に埋もれていく日々(「想像を超える明日へ」より)
 この歌では、そんな日々に気づかないふりをするのはやめようと語りかけています。「本当にやりたいこと」を自分自身が知っているのは大事なことです。何かにチャレンジするためには、時間も労力もお金も必要な場合があります。「やりたい」という気持ちをかばんの底に入れ、取り出そうと思えば取り出せるのに、その上にどんどん物を詰めて気づかないふりをする。そうするといつの間にか本当に取り出せなくなってしまいます。僕は「なりたくない自分にはならない」という決断をしたから、いまハンガリーにいます。
 あなたに代われる人はどこにもいないの(「THE ONE」より)
 自分という存在は世界の人口70億人のうち1人だけです。そしてうちなーんちゅには、諸外国と友好関係を築いた琉球王国の血と、戦後何もないところから復興した強い信念、明るい笑顔のDNAがあります。沖縄は小さな島ですが、これは世界に通用するものだと思います。自分自身や故郷を誇りに感じて、発信していきたいですね。
    ◇    ◇
 これまで取りとめもなく書いてきましたが、考えを整理することで僕自身の世界も広がりました。半年間お付き合いくださり、ありがとうございました。5月下旬には一時帰国し、沖縄でも活動する予定です。どこかで見かけたらぜひお声掛けください。
 DREAMS COME TRUE(夢はかなう)
 小さな夢でもかなえ続けることで、みなさんの毎日にたくさんのハッピーが訪れますように。銘苅淳

この先も「なりたくない自分には、ならない」を貫く