「主権回復の日」式典を定期開催 菅官房長官「沖縄の反発忘れない」


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菅 義偉官房長官

 【東京】菅義偉官房長官は28日の会見で、政府が2013年4月28日に開催した「主権回復の日」の式典について「今後も5年か10年か、節目ごとに行っていく」と明言した。式典開催を恒例とする考えを示したのは初めて。

対日講和条約発効で沖縄が日本から切り離された同日を“祝う”式典の開催に、沖縄県民からは強い反発があることには「国として当時、一日も早く沖縄の本土復帰に向けて先人が努力した。そういうことも私どもは忘れてはならない」と述べ、開催の正当性を主張した。
 式典については「日本が国際社会に復帰した節目であるから、日本として行う。ただ沖縄の皆さんの気持ちにも配慮する式典になるだろう」と述べた。
 自民党は2012年衆院選の選挙公約で同日を祝日にするとしていたが、菅官房長官は「具体的な話はまだしていない」とした。
 「主権回復の日」については13年3月、安倍晋三首相が国会で講和条約発効61年となる同年4月の式典開催を表明した。しかし沖縄の強い反発を受けたため、日本復帰まで米施政権下に置かれた沖縄などに配慮する姿勢を示し「祝日ではない」と説明していた。14年と今年は開催していない。